供花

花祭壇とはどんなもの?葬儀形式が花祭壇の時のお花の贈り方や気を付けたいこと

花祭壇とは?

花祭壇と聞くと、一般的な祭壇をイメージされる方も少なくありません。
ですが、花祭壇は近年人気を高めている形式で、古くからある祭壇とは形式や見た目が少し異なります。
多くの方がイメージする祭壇は、おそらく仏教形式の祭壇でしょう。
お寺での開催なら本尊が置かれ、葬儀会館などなら遺影が真ん中に置かれ、その前に香炉などの仏具が並べられます。
左右に果物や砂糖菓子などの供物が並べられ、祭壇の脇に遺族や親族、知り合いなどから贈られたスタンド花やアレンジメントなどの供花が添えられる形式です。
これに対して、花祭壇は祭壇そのものに生花を直接飾り付ける形式です。
プランや規模、グレードなどによって異なりますが、花に囲まれたように遺影が掲げられ、花で包まれながら最期を見送られるようなスタイルになります。
■花祭壇の形式
花祭壇の形式は葬儀社や式場と提携したフラワーショップなどにより考案されたさまざまなスタイルがあります。
予算や花の種類や色などからデザインされてあらかじめ用意されたプランをはじめ、一定のプランをもとにカスタマイズをすることやフラワーデザイナーなどによる独自のアレンジも少なくありません。
故人様の生前の意思やご遺族の意向にもとづき、イメージを伝えての完全オーダーメイドの形式も多く、ほかにはない個性的な祭壇ができあがります。
■花祭壇を作るようになった由来
かつては菩提寺や教会など檀家となっている寺院などで葬儀を行うケースも多く、各宗派の形式に則った祭壇が一般的でした。
ですが、近年は菩提寺が遠方にある、もっとニーズに合った葬儀を行いたいなどの事情で葬儀社の会館や斎場を利用する方が増えています。
宗教を問わず、葬儀を執り行える場所であり、家族葬などさまざまなニーズに応えてくれます。
深い信仰を持っているわけではないから、宗教色のない祭壇にしたいと考える方をはじめ、故人様への想いからお花で埋め尽くしたいと考える人も増えてきました。
終活ブームもあり、生前にたくさんの好きな花で飾った祭壇を希望する方も増えています。
こうした時代背景や人々のニーズの変化に対応して、葬儀社などが生み出した形式です。

花祭壇 イメージ2

お花を贈りたい相手が花祭壇を予定していると知ったらどうすればいい?

知り合いなどの葬儀にあたり、お花を贈りたい場合に花祭壇が予定されていると知った時には注意が必要です。
花祭壇を選ぶ際に花の種類や色合いなどを指定していることも多いため、異なるタイプのスタンド花やアレンジメントなどの供花を贈ると、見た目のバランスを崩してしまうこともあるためです。
そのため、せっかく贈ったのに式場に飾ってもらうことができず、ご遺族が式後に後飾りとして持ち帰る場合や棺に入れる花としてだけ利用されるケースも少なくありません。
自分の意向とは異なるスタイルで使われることがないよう、花祭壇が予定されていることを知ったら、葬儀を取り仕切っている葬儀社や会場に事前に問い合わせましょう。
■お花の贈り方の流れと注意点
花祭壇用のお花の受付は担当の葬儀社が行っているため、葬儀社や葬儀が執り行われる会場に問い合わせて、お花を贈りたいけれど、どのようにすれば良いか確認を取ってください。
葬儀社や会場は、葬儀の案内チラシや新聞の訃報欄を確かめる場合や知り合いからの情報連絡で確認しますが、どうしてもわからない時は喪主などご遺族に確認します。
花祭壇の場合、花祭壇に飾るお花代金を納めるというスタイルになります。
確認せずに花屋を通じてスタンド花やアレンジメントフラワーなどを贈っても、飾ってもらえないおそれがあるので気を付けましょう。
自分が贈った花で気持ちを伝えたいと考える方も多いですが、式の飾りの見た目を損ねてしまうなど、かえって葬儀場やご遺族に迷惑になることがあります。
先方の意向に従い、花祭壇に飾るお花代金を納める形式で手続きを取りましょう。
お花代を納めたことは、葬儀社からきちんとご遺族に報告されますので安心してください。

お札はどうなるか

花祭壇の組み方にもよりますが、祭壇の見た目を損ねないよう、お札を直接、花祭壇に挿さないケースが多いです。
その場合、芳名板に花祭壇用のお花用にお金を納めた方の氏名が記載されて掲示されます。
芳名板とは、お花を贈った場合やお金を納めた方の名前を記載した大きな一枚板のことです。
お花を贈ったのにお名前が出てなかった!と思った場合は、この芳名版の中にお名前札が飾られているケースが多いです。
葬儀会社様にどこでお名前が見れるか確認してみましょう。

予算

花祭壇用にお金を納める場合ですが、ご自身で任意の金額を送ることができないケースが多いので、予算に制限がある方は気を付けましょう。
プランなどによって、金額が定められていることが多く、平均的には15,000円程度が多いです。
中には10,000円、15,000円、20,000円などの選択肢から選べるケースもあります。
もし、提示された金額では予算的に厳しい時などは花祭壇へのお花の提供は見送り、後日ご遺族に改めて気持ちを伝える方法もあります。
たとえば、後飾りのアレンジメントフラワーなどの供花をご自宅に送るなどです。
この場合も、ご自宅に飾るスペースが足りないなど迷惑となるケースもあるため、事前にご遺族のご意向を確認したうえで手配しましょう。