祝い花

真夏の庭を華やかにする透明感のある大輪の花・フヨウ

■夏の庭を彩る透明感のある美しい花
フヨウはアオイ科の花木で夏の庭に透明感のある儚げな花を咲かせることで知られています。
フヨウ属にはムクゲやハイビスカス、クサフヨウなどの種類があり、特にムクゲとはよく似ておりますが、雄しべの先が曲がっているものがフヨウ、まっすぐなものがムクゲということで区別をつけることができます。
直径15cmほどの大きな花を咲かせますが、花弁が薄く朝花を咲かせても夕方にはしおれてしまうのです。
咲き始めに白かった花はやがて夕方には濃いピンクへと色が変わっていき、その様子を酔った人に例えて「酔芙蓉」とも呼ばれています。
もともと中国原産の芙蓉は室町時代から鑑賞された記録もあり、古くから日本で親しまれてきたことがわかります。
半耐寒性のため関東より西で育てやすく、寒地ではマルチングが必要となるのです。
春先からどんどん枝を伸ばして成長し、夏の庭を華やかに彩ってくれる人気の花木です。

■日当たり
フヨウは日光を好む花木です。
日当たりの良い場所を選んで受け付けましょう。
土壌も水はけが良い場所を好みますが、夏場に極端に乾燥してしまうと根が傷んでしまうため、ある程度の保湿は必要です。
半耐寒性のため、寒風が吹きつける場所は向いていません。

■水やり
水やりは不要ですが、極度な乾燥が気になる夏場などは適宜水をやりましょう。

■肥料
フヨウは冬場に株元に固形油かすなどの有機肥料を寒肥として与えます。
また花付きのために夏場にごく少量の緩効性肥料を追肥します。

■病害虫
フヨウは病気の心配はほぼありませんが、カミキリムシやハマキムシなどの害虫には注意します。
特に幹に侵入するカミキリムシは枯れる原因にもなりますので、木くずを見かけたら注意して駆除してください。

■植え付け・植え替え
植え付け・植え替えを行う場合には3月から5月の間に行います。
一回り大きな穴を掘り、穴底には完熟たい肥や腐葉土を入れ根鉢を受け付けます。
植え付け後はたっぷりと水をやりましょう。