祝い花

大きく美しい花弁をもつランの女王・カトレア

カトレアは、ラン科カトレア属に属するメキシコやブラジルといった中南米原産地の洋ランです。
花色のバリエーションが豊富で、見た目に豪華な花が多いことからランの女王と呼ばれている花です。
肉厚の葉とバルブという少々太った茎を持っているのが特徴で、原種だけでも50種類以上にも及び、交配種を合わせるとさらに倍となるほどの種類が存在しています。
それぞれの品種によって花弁の大きさや色は多岐にわたっています。
森に自生して木に根を下ろして生長する着生植物です。
いずれの品種も比較的温暖な気候で、日差しが強めの環境を好みます。
耐暑性はありますが、耐寒性は弱いので、基本的には鉢植えで育て、冬の寒い時期は室内で育てましょう。
花色は鮮やかで香りが良い品種がたくさんあります。
大輪系は贈答品として使われることが多いです。
ミディやミニは栽培しやすいため、個人で観賞用に育てられています。
開花期は品種によって異なり、春咲きのものは3月~4月、初夏咲きのものは5月~7月、秋咲きのものは9月~11月、冬咲きのものは12月~3月頃まで開花します。

■水やりについて
春から秋の初め頃はたっぷりの水やりを施しましょう。
暖かな時期は濡れていてもさほど問題がないためです。
一方、秋の終わりから冬にかけては乾かし気味に育てます。
蕾が伸びてきた場合は、冬でも水を切らさないように気を付けます。

■日当たりについて
日当たりの良い環境を好む植物ですが、真夏の直射日光などは葉焼けの原因となるので、真夏の時期は遮光ネットなどを使って光をカットし、風通しの良い場所で育てると良いです。

■肥料について
春になり気温が18℃を超えてくると生長期にさしかかって新芽が芽吹いてくるので、この時期に肥料を施し始めます。
逆にこの時期よりも早めに施すと根を弱めるリスクや株を弱らせるリスクになるためです。
置き肥を行い、置き肥と併せて液体肥料を10日に1回くらいの程度で与えましょう。
ここでの注意点は液体肥料を与え始める場合、最初の頃は規定よりも薄めに与えると根を傷めるリスクを避けられます。
生長に勢いが付いてきたら規定量を与えて良い印です。

■病気・害虫について
病気
花・葉に不規則な斑点が入って株を弱らせるウイルス病にかかるおそれがあります。
これはアブラムシがウイルスを運んでくるおそれがあるためアブラムシを見つけたらすぐに防除しましょう。
また春から夏にかけてはうどんこ病にも注意です。

害虫
カイガラムシが発生しやすいので、葉裏、バルブと葉の付け根に注意して観察しましょう。
放置すると株が弱る原因となります。