供花

忌中と喪中の違いを知って花を選ぼう

忌中も喪中も不幸があったことを表す言葉なのですが、その違いを明確にわかっている人は意外と少ないのではないでしょうか。

忌中とは亡くなった方が冥土で旅をする期間のことを言い、法要を営む四十九日までを指します。

一方の喪中は亡くなられた日から一年間を指すのが一般的で、宗派を問わず喪中期間はだいたい同じと考えられています。

不幸があった場合に故人にお供えする花のことを供花といい、故人の霊を慰めて哀悼の意を表する意味合いと、祭壇を花で飾ることで家族を失った遺族の悲しみを和らげるという二つの意味合いを持っています。

忌中の際には、後飾りと呼ばれる遺骨を置く祭壇に花をお供えしますが、この時の花は小さめの花が適しています。

それというのも、遺骨を置く祭壇である後飾りは祭壇そのものが小さいため、ここに備える花も祭壇の大きさに見合ったものを選ぶ必要があるからです。

四十九日までお供えしておく花ですので、できるだけ傷みにくく長持ちする花を選ぶのがいいでしょう。

お通夜や告別式では白い色合いの花が選ばれますが、後飾りの場合はもう少し色味がある花を選んでもいいとされています。

故人が好きだった花の中から、日持ちのするものを選ぶ、最近人気のプリザーブドフラワーを飾っておくというケースも増えてきています。

紫や青など、落ち着いた色合いの中に少し明るい色を織り交ぜた小さめのプリザーブドフラワーなら、枯れる心配をせずに後飾りの間、ずっときれいなままお供えしておけますので、これもいいアイデアです。

忌明けが済めば、故人がなくなってから一年間は仏壇に花を供えることになりますが、仏壇に供える花としてもっとも一般的なのは仏花です。

仏壇の仏花は仏様のためにお供えすると思われがちですが、実は生きている人たちが命の儚さを知り、感謝する意味合いがあります。

そのため、仏花の場合はこまめに水を換え、手入れをしてもせいぜい1週間もつかどうかといった短い期間で、枯れてしまいますので、頻繁に新しいものを買ってお供えを続けていく必要があります。