胡蝶蘭の育て方胡蝶蘭の病気害虫駆除胡蝶蘭について

意外と知らない

胡蝶蘭の育て方・栽培方法、胡蝶蘭の病気や害虫駆除など、胡蝶蘭についてお困りの事はございませんか?ビジネスフラワー®では、季節に合せた胡蝶蘭の育て方・栽培方法(温度管理や湿度管理、水やり)はもちろん、起こりえる胡蝶蘭の病気や害虫苦情方法などを、優秀・優良な厳選農家からの回答を交えてご案内、アドバイス、ナビゲーション致します。

胡蝶蘭で困ったら・・・是非こちらのコーナーにてご確認頂き、豪華で見栄えのよい胡蝶蘭をお楽しみ下さい。

胡蝶蘭の害虫・病気について

「胡蝶蘭の花を楽しむには?」「胡蝶蘭を育てて毎年楽しむには?」
胡蝶蘭に寄生する病害虫や胡蝶蘭の病気への注意と認識が必要です。病害虫の被害や病気になると胡蝶蘭は枯死してしまいますので、最低限の知識や対象方法を覚えて置く事で、事前に回避し長く胡蝶蘭を飾れるように育てて行きましょう。
下記ではビジネスフラワー®が契約する農家の皆様が日頃胡蝶蘭に注意している点や胡蝶蘭を栽培する為に必要な情報をいくつかも項目に分けてご紹介しておりますので、胡蝶蘭の栽培、胡蝶蘭を育てる際にご活用下さい。
胡蝶蘭

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1.胡蝶蘭の病気について

胡蝶蘭の病気の原因は大きく分けて「ウイルス」「細菌(バクテリア)」「カビ(糸状菌)」の3つがあります。また、病気に似た症状では原因は肥料や農薬の薬害・温度・乾燥・強光線などがあります。

重要なのは、胡蝶蘭に病気と思われる症状を発見した時、的確に原因を判断する事です。せっかく対応したのに原因違いで逆効果となり、余計に胡蝶蘭をダメにしてしまっては元も子もありません。残念な事にプロの生産者でも気付かなかったり、防ぐことが難しい病気が沢山あるのも事実です。尚、胡蝶蘭は病気のどれだけ早く気が付けるかで寿命が大きく異なります。簡単に言えば、ひどくなる前に患部を切り落とす事が最も適切な処置となります。

また、切り落とした患部には薬を散布して伝染を防ぐ事や、胡蝶蘭を育てる環境を改善するなど速やかに2次的な対応が必要となります。

一般的な対処方法
  • 胡蝶蘭の患部を切り落とす。
  • 胡蝶蘭の株を植え替え、元気な状態に戻す。
  • 胡蝶蘭の株を植え替え、他の株への感染を防ぎます。
  • 適切な薬を散布して病気の広がりを防ぎます
ポイント
  1. 病気を事前に防ぐ為に、胡蝶蘭の水やり、胡蝶蘭の温度管理、胡蝶蘭の温度管理、胡蝶蘭の設置場所(風通し)を配慮し、適度な日光を当て健全に育てることが最適な対応策となります。
  2. ハサミや刃物などの園芸道具はきちんと消毒して使用し、出来る限り外部から病気を持ち込まないようにしましょう。
  3. 人間も例外ではありません。土や堆肥、他の植物を触った時は手をよく洗いってから胡蝶蘭に触れるようにしましょう。

2.胡蝶蘭に発生したウイルスによる病気と対処法について

ウイルス病

害虫がウイルスを媒介したり、使用している園芸用のハサミや人の手からうつる事もあります。胡蝶蘭のウイルスには幾つかの種類があり症状も様々ですが、胡蝶蘭に感染する可能性のあるウイルスは数十種類あると言われています。

その中でも、CyMV(シンビジュウムモザイクウイルス)、ORSV(オドントグロッサムリングスポットウイルス)等が胡蝶蘭のウイルスとしては代表的なものとなります。

一度発生したウイルス病はほとんど完治が難しい為、病状がひどくなったお花(株)は処分するしかありません。その為、事前に胡蝶蘭がウイルス病にかからせない為の対策が重要となります。ウイルスを媒介する害虫の駆除や、園芸で使用するハサミなどの消毒、更には作業台や人の手も綺麗にして消毒するなどの細かい対象方法で感染しないように心がけましょう。

ポイント
  1. 胡蝶蘭に寄生する害虫の駆除、栽培に使用する道具などは必ず消毒をする。
  2. ウイルス病にかかった胡蝶蘭(株)は、他の株と隔離する。または処分する。

3.胡蝶蘭に発生した細菌(バクテリア)による病気と対処法について

軟腐病

葉に水に濡れたような斑点ができ、やがて褐色に変わって腐敗する病気です。この病気の原因はエルビニアというバクテリア菌が原因で、腐った部分からは褐色の水分がしみ出し非常に強い腐敗臭がします。更に症状が進むと、飴状にとろけて、最後には紙のように薄っぺらくなってしまいます。

また、この病気は進行が早いのが特徴で、数日放置するだけで胡蝶蘭は致命的な症状になりますので見つけらすぐに対処が必要です。

まず、葉に小さな水侵状の斑点を見つけたら、消毒したハサミかカミソリで大きめに切り取りとります。(患部より大きめにカットします)

その後、患部と周辺の株やバクテリアに有効な農薬(スターナ、ナレートなど)か家庭にある塩素系殺菌剤や酸素系殺菌剤(ハイター、ミルトン、過酸化水素水)を散布しておきましょう。残念ながら葉の付け根付近まで病気が侵攻している場合は、ほぼ回復は望めませんので胡蝶蘭を処分するしかありません。また、この病気は感染力が強い為、作業した道具・器具、作業台、人の手も消毒してから次の胡蝶蘭の作業を始めてください。

褐斑細菌病

葉に水に濡れたような淡い褐色の斑点ができ、徐々に広がっていき、周囲が黄変します。原因菌はシュードモナスというバクテリア菌で、胡蝶蘭の環境を高温多湿にしていると、病斑はさらに進み、葉全体を腐敗させ枯死に至ります。

この病気にかかってしまったらすぐに処分するか、被害を受けた部分を完全に切り取り被害を最小限に抑えるようにしましょう。尚、農薬・薬剤で完治はまず困難なので予防が非常に大切になります。

※対策は軟腐病と同じ方法が有効といわれております。

胡蝶蘭の育て方 良くある質問

4.胡蝶蘭に発生したカビによる病気と対処法について

炭そ病

胡蝶蘭の葉に黒色の斑点が出来る病気です。最初は淡い褐色の小さな円形斑点ですが、やがて拡大し茶褐色になり周囲は黒褐色になります。被害部以外はわずかに黄色くなる為、葉焼けと似ていますが、葉焼けは最初は黒褐色ですぐに乾燥して茶褐色から白に変化しますので色で見極める事が出来ます。

尚、伝染は胞子の飛散で起こりますが、健康な葉であると侵入してもすぐに発病せず潜伏し、葉焼けなどで葉の組織が弱ると病原菌(糸状菌)が活動を始めます。発病した場合、患部を切り取り、糸状菌に有効なダイセン、ダコニールなどの薬剤を散布して下さい。

灰色かび病

胡蝶蘭の花びらに灰色の斑点が出来る病気で、胡蝶蘭の栽培環境が低温で湿気が多すぎると発生します。最初は、蕾が水にぬれたような小さな褐色の斑点が発生し、放置しておくと開花に伴って斑点が大きくなり、灰色から緑灰色のカビが発生します。また、湿度の高い時、腐りかけた枯れ葉などと接触している葉が感染することもあります。

この病気は主に湿度の高い時に発生し、風や水やりで飛散し感染が拡大する事もありますので発生してからの胡蝶蘭の育て方は重要と言えます。原因菌はボトリチス菌と言う糸状の菌で、対策は農薬などを胡蝶蘭に与えるよりも湿度を下げる事が重要となります。発病したら患部を切り取り、湿度を下げ、濡れた花や葉がすぐに乾くような場所に胡蝶蘭を置く事が大切です。

※多湿のとき除湿機やエアコンで湿度を下げることで発病は防げます。

※一般家庭では春から秋の多湿な時に加湿器を使ったり、霧吹きで散水する水を多く与えると発生しますので注意して下さい。

フザリウム菌による立枯れ病

鉢内の根や地面に触れている部分から感染し、急速に黄変し脱水状態になり下葉から落ちていく病気です。株の一部に現れたなら切除して植え替が必要で、中央の葉が侵されてしまった株は救えないので予防を心がけましょう。

尚、予防策としては、長時間水滴をためたり、蒸れたりしないように胡蝶蘭をうえか置く環境を変えて栽培する事です。

※有効な薬としてはタチガレン、リドミル、トップジンMなどの薬がありますので園芸ショップなどで購入しましょう。

※病気の出た部分を切ると内部は赤く変色している場合もあります。

リゾクトニア菌による立枯れ病

胡蝶蘭に十分な水をあげているのに葉に艶がなくなり枯れてしまった場合は要注意です。すぐに、根を調べてみて黒く腐った部分があった場合にはこの病気で間違いないでしょう。尚、根ぐされの原因はほとんどはリゾクトニア菌によるもので、水のやりすぎで、湿り気が残っているうちに水を与え続けると、鉢の表面に茶色いクモの巣状の菌糸が張り付き、キノコのような匂いがします。

初期段階であれば腐った根を切り落として植替え、良く乾いてから再度を胡蝶蘭すれば回復する可能性ありますが、葉が萎れて根もほとんど無い状態では、胡蝶蘭の回復は望めません。尚、リゾクトニア菌による立ち枯病の見分け方ですが、初期症状では葉に病班が無く黄変する前に萎れます。根から発病するので発見が遅れ、気がついた時には手遅れになっている事がよくありますので日頃の観察と水のやりすぎや風通しの良い環境を作ることが一番の予防策です。

※有効な薬はリゾレックス、バリダシン、モンセレンなどをそれぞれの使用方法に準じて使用して下さい。

5.胡蝶蘭のその他の病気(生理障害)について

葉焼け

直射日光を当てると1日で葉が黄色く焼けてします病気。胡蝶蘭を置く位置に注意しましょう。

低温障害(凍傷)

寒すぎると花がスズランのように垂れてしまう、凍ってしまう病気。適温で胡蝶蘭を管理しましょう。

6.胡蝶蘭につく害虫について

胡蝶蘭に寄生する害虫がウイルスやカビを媒介し、病気を広める事があります。その為、害虫は見つけた場合は早めに駆除するよう心がけましょう。尚、胡蝶蘭につく害虫は、主に下記の害虫となります。

カイガラ虫による被害と駆除方法

カイガラ虫は胡蝶蘭の発生する害虫の中で一度発生すると完全に駆除する事が難しい害虫の一つで、感染ルートは外の樹木から風に乗って飛んでくる場合や既に胡蝶蘭や植物に付着しいるケースがほとんどです。カイガラ虫は胡蝶蘭の養分・水分を吸い取りますので、発見した場合はこすり落とすだけでなく、カイガラ虫に有効な薬を必ず散布する事が必要です。

一箇所に発生するとその周囲にも必ずいますので、古歯ブラシや綿棒などでこすり落とし、こすり落とした後に、カイガラ虫に有効な殺虫剤(スプラサイト、オリオン等)を駆除方法に準じて行ってください。また、1回で根絶は難しいため、2週間に1回ほど継続して観察し、根気よく駆除を心がけてください。

尚、カイガラ虫に有効な薬は一般的に「マシン由乳剤」や「石灰硫黄合剤」と言われておりますが、胡蝶蘭には有害となりますので使用せず、「スプラサイト」や「オリオン」が薬害も出にくく効果もありますのでこちらを使用すると良いでしょう。

コナカイガラ虫による被害と駆除方法
コナカイガラ虫

コナカイガラ虫

患部拡大写真

患部拡大写真

コナカイガラ虫は白いふわふわした粉で覆われていて、成虫はワラジのような形でゆっくりと歩きます。胡蝶蘭の葉の裏に付くことが多いのですが花や根にも付くことがあり、放置すると排泄物に黒い糸状菌が付着し病気の原因となります。一般的な駆除方法はカイガラ虫と同様になりますが、コナカイガラ虫が根に寄生してしまったら場合、オリオンが有効となります。(スプラサイトは使わないで下さい。薬害によって株が枯死することもあります。)

ハダニによる被害と駆除方法

主に梅雨明けから8月の高温で乾燥した時期に発生しやすい害虫ですが、胡蝶蘭の適温範囲内であれば一年中発生する厄介な害虫です。胡蝶蘭の葉の裏側がべたつき、白斑が見られた際に、その白斑のくぼみに針の先端ほどの赤いダニが見えるはずです。

ハダニを予防するには、高温乾燥期になったらこまめに霧吹きで葉に水をかけると効果的と言われております。尚、万が一発生してしまった場合は、「ケルセン乳剤」「テルスター」などを寄生した部分に散布しましょう。

コナダニ類による被害と駆除方法

コナダニはハダニとは対照的に湿度が高く、光が届かない暗いところに寄生します。その為、ミズゴケやバークなどの有機物の中で発生し、ハダニと違って植物はあまり寄生しないのも特徴の一つです。

稀に「花の花粉」や「柱頭」に寄生する事があり、寄生すると胡蝶蘭のお花がしおれますので、綺麗に並んだ胡蝶蘭の花の内、1輪だけが突然萎れた場合には、このコナダニが原因である場合があります。尚、針の先端ほどのダニな為、肉眼で発見する事は難しいので原因に気づけない場合も多いく、注意が必要です。

予防策としては、有機物の肥料は避けて、胡蝶蘭を適切な環境で育てる事となりますので日頃の対応で防ぐことも十分に可能です。万が一発生してしまった場合は、「ケルセン乳剤」「ペンタック」などを使用して下さい。

スリップス(アザミウマ)による被害と駆除方法

4月中旬あたりから、高温で乾燥する時期に発生する害虫です。胡蝶蘭の花弁に寄生して「花」や「蕾」の傷め、花弁の縁が黄色く変色させます。尚、発生した場合は「アドマイヤー・アセフェート水和剤(オルトラン)」で防除すると良いでしょう。

アブラムシによる被害と駆除方法

スリップスの時期と同じ頃に発生し主に外部から飛んできて寄生します。胡蝶蘭の花・蕾・花茎の先端につき、蕾が落ちたり開花しなくなったりしますので、発見した場合は放置せずにすぐに駆除しましょう。尚、駆除には「テルスター・オリオン・アドマイヤー等」を使用しましょう。

※アブラムシは光るものを嫌う性質がありますので、胡蝶蘭を飾る際にアルミホイルを鉢の下に敷いておくのも効果的です。

ナメクジによる被害と駆除方法

あまり室内では発生しませんが、梅雨にはナメクジによる被害も発生します。昼間は鉢の裏側に隠れていて、夜になると蕾や花、根の先、新葉を食い荒らします。尚、ナメクジの駆除に比較的効果が高いのは、水に溶かして株全体に散布しておく薬で、「マイキラー」がありますので万が一、発見した場合は使用して駆除して下さい。また、ナメクジやカタツムリは銅イオンを嫌う傾向がありますので、予防策として鉢の周りに銅板(銅箔)を置くのも良いでしょう。

コバエよる被害と駆除方法

腐った根などに発生し急に現れます。水バエなど小さい虫は何の害も無いことのほうが多いですが、一部のコバエは蕾を傷つく原因となりますので薬品などで駆除しましょう。(水のあげすぎや、落ちた葉や花が原因となる場合もありますので鉢の周りは綺麗に管理しょう)

胡蝶蘭の育て方 良くある質問

ビジネスフラワーでは下記の胡蝶蘭・洋蘭を通信販売しているフラワーショップです。

胡蝶蘭[大輪]の種類

開店祝いや開業祝いなどのお祝い花に幅広くご活用頂ける、花びらが大きいサイズの胡蝶蘭です。(法人間で圧倒的に人気です)

胡蝶蘭[中大輪]の種類

胡蝶蘭大輪より小ぶりでも胡蝶蘭ミディよりも存在感がある、カラフルなお花が咲き乱れる胡蝶蘭です。

胡蝶蘭ミディの種類

小ぶりなお花が咲く胡蝶蘭。個人間でのプレゼントや贈り物、フラワーギフトに人気の胡蝶蘭です。

胡蝶蘭[アレンジ]の種類

花びらに特殊な加工を施した胡蝶蘭や焼き物などの器にお仕立てする希少価値の高い胡蝶蘭です。

洋蘭の種類

一定の時期にしか咲かないお花や特徴的なお花が咲く鉢植え花です。